妊娠がなぜわかるの?

妊娠検査薬では、妊娠すると分泌が始まるhCGというホルモンが尿の中に含まれているかどうかで、妊娠の可能性を判断します。hCGは正しくはhuman Chorionic Gonadotropin(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)といい、女性の体が妊娠して初めて作られるホルモンです。

 

精子が着床すると胎盤でhCGが作られ始めます。生理予定日の妊娠4週目ごろから尿の中にhCGが混ざるようになり、妊娠3ヶ月ごろ分泌量はピークを迎えます。そして妊娠が継続している間、hCGはずっと作られ続けます。妊娠検査薬は、尿の中のhCGに反応する試薬を使い、妊娠の可能性を判定します。hCGは妊娠して初めて作られるホルモンであることから、想像妊娠等には反応しません。

 

hCGが尿の中に混ざり始めるのは妊娠4週目ころですが、検査薬の判定に十分な量になるのは、もう1週間待ったほうがいいでしょう。妊娠5週目(生理予定日から1週間後)に入ると判定には十分な量が混入するようになります。一般的に妊娠検査薬の試用期間は妊娠5週目以降となっているのもそのためで、hCGの混入量が十分であれば判定の信憑性は99%にも上ります。

 

もちろん、妊娠検査薬による判定はあくまで可能性を知るためのもので、確定診断ではありません。それでも、より正確な結果を望むのであれば、使用方法と使用時期を誤らないようにすることが大切です。尿を試薬にかけるだけという手軽さは、ともすれば信用できるのかと不安になることもありますが、妊娠検査薬の信憑性はとても高いのです。